りんどう法律事務所のブログ

2014.07.31

772条問題 3

民法772条により、嫡出子として推定されたとしても実際と異なる場合、どのような手続をとることになるのでしょうか。

 

 

まずは、嫡出否認の調停という手続があります。

これは、父が申立人となり、子を相手に調停をすることになります。

調停が不成立になったら訴訟をすることになります。

嫡出否認は、期限の制限があります。

非常に短いものですので、期間を経過していると

この手続きをとることはできなくなります。

 

 

そのような場合で、明らかに自分の子ではない時に、

父子関係不存在確認調停を申立てることができます。

これも調停なので、不成立になった場合は訴訟をすることになります。

 

 

この手続の結果が確定してから、役所に届けでることによって、

やっと、戸籍は訂正されます。

 

 

最近の報道で、無戸籍の子が認知調停を申立てたというものがありました。

この調停の結果がどうなるか分かりませんが、無戸籍であることから

生じる不都合が早期に解決されればと思います。

 

 

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2014.07.30

「別居」といっても形は色々


夫婦の「別居」は、夫婦関係の破綻を意味する場合もあります。

夫婦関係が破綻しているということを、第三者である裁判所が認めてもらうためには、破綻していることを示すような事実関係を明らかにしていく必要がありますが、これがなかなか難しいものです。

「この日に喧嘩した」「離婚を言われた」と言ってみても、それだけで「夫婦関係が破綻している」ということにはなりません。夫婦として共に暮らしていれば、大なり小なり喧嘩をすることもあるでしょうし、売り言葉に買い言葉で「離婚」という単語が出ることもあるかもしれません。

また、「言った」「言わない」ということでは、結局証拠がなければ、そのようなやりとりを夫婦でしたことすら立証することはできません。


証拠が乏しいこと。これた夫婦関係に関するトラブルではよくある難しい点です。


その点「別居」という事実関係は、立証もしやすいですし、「別居」までするということは夫婦関係継続の意思を放棄したと推測しやすいとも言えます。

そんなわけで、私たち弁護士も離婚等のご相談の時には、別居しているかどうか、別居時期がいつなのかというところを確認させていただくことが多いです。


けれども、この「別居」。確かに別居はしていても、夫婦関係が破綻していない場合があるのも事実です。

例えば、仕事のため単身赴任をしていた、親の介護のため妻が実家に帰っていた・・・etc.


「別居」という事実だけで離婚が認められるというものでもありません。

「離婚」という争点に対して、色々な角度から事実関係を確認していくことが大切。私たちはそう思っています。


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2014.07.29

婚氏続称するには

 女優の遠野なぎこさんが、婚姻期間55日で離婚した後も、

夫の氏を名乗っていることが報道されました。

婚姻によって、氏を改めた人は、

離婚の時に、婚姻前の氏に当然戻ることになります。

しかし、離婚の日から3か月以内

「離婚のときに称していた氏を称する旨の届」を出せば、

婚姻中の氏を続けて名乗ることができます(婚氏続称)。

 離婚後も離婚前の氏にすることを決めている場合には、

離婚届と同時に、届出をするだけです。

 

 3か月を過ぎてしまうと、裁判所での手続が必要となります。

氏の変更が認められるためには、「やむを得ない事由」

要件となります。

 

 また、いったん婚氏続称をしたけれど、旧姓に戻りたいと

思ったときも、裁判所での手続が必要になります。

その時も、「やむを得ない事由」が要件となります。

 

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2014.07.28

「誠意を見せる」つもりが・・・

当事務所は、夫婦関係のみならず、男女関係全般のご相談をお請けしております。


男女関係において、一方当事者は交際継続を希望しているのに、他方が交際継続の意思がなくなるということも起こり得ます。


ドラマや小説、映画などでは、別れを受け入れられず諦めきれない気持ちが、とても切なく描かれることもあり、時にそれが美談になって観客の涙をそそるというシーンもあります。そして、諦めきれず、相手に想いを伝え続けたところ、相手にもその気持ちが伝わりハッピーエンドという時もあります。


しかし、残念かもしれませんが、現実にはそうハッピーエンドばかりが起こるわけではないようです。


相手に別れを切り出された方が、「誠意を見せよう」と相手に連絡をとったり、相手の家に行ったり・・・。その方からすれば、相手にもう一度振り向いてもらうための精一杯の努力かもしれませんが、場合によっては、それがその後の大きなトラブルに繋がるケースもあります。


男女関係に限らず、悩みを抱えている時、だれか人に相談することにより客観的な視野が持てる場合もあります。


相談すること。これが、思いの外、トラブル解決の最善の道だったりします。


お悩みを抱えている方、信頼できる友人や家族に一度相談してみてはいかがでしょうか。

もし友人や家族に話したくないという場合には、弁護士や専門の相談機関に相談することも一度ご検討いただければと思います。決して無駄にはならない、私たちはそう信じています。


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2014.07.25

同窓生を観て

同窓生というドラマが放送されています。

 

 

登場人物は40歳ということで、結婚している人、離婚した人、

独身の人等、それぞれ別々に人生を送っていた人が

同窓会で再会し、物語がはじまります。

 

 

最近の話の展開では、不倫の関係が始まるのかな???

と思われる展開になりそうです。

 

 

ある男性は、妻と離婚していますが、その離婚理由は、

妻の不倫のようで、生れた子供が本当の自分の子か

確かめていないと言っていました。

 

 

結婚した数年後に生まれた子供ですから、

当然に、法律的にはその男性が父親です。

DNA鑑定で父親でないと判定がでた場合、

法律的父子関係を否認することになるのでしょうが、

妻の不倫がわかるまでの数年間、自分の子供と信じていた

様ですから、父子関係が否定いされる可能性は低いと思います。

(以前、芸能人でも似たような話がありましたが)

 

 

登場人物の二人の女優さんは、さすがにきれいで素敵

だなあと思うのですが、不倫に親子関係の問題等

現実だったら大変な問題を抱えているな・・・・

と思いながら観ています。

 

 

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2014.07.24

民本772条問題 2

 民法772条の条文により、戸籍に記載されていない子がいることを前回のブログに

書きました。

 戸籍に記載されていない子の問題が生じ、現在では、以下のように変更されています。

 婚姻の解消または取消の後300日以内に生まれた子であっても、

医師の作成する「懐胎時期に関する証明書」より、推定される

懐胎の時期の最も早い日が婚姻の解消または取消しの日より後

の日である場合に限り、民法772条の推定が及ばないものとして、

母の嫡出でない子または後婚の夫を父とする出生届出が可能となりました。

 母の嫡出でない子とは、婚姻関係がない男女の間の子のことです。

 この条件に合わない場合は、

従来通り、前夫が子の父ということになり、

裁判所での手続が必要となります。

 次回に続く

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2014.07.23

ドラマ「HERO」第2話を観て ~「私選」と「国選」~

ドラマ「HERO」第2話を観ました。


今回は弁護人が登場しましたね。

桜井弁護士はいわゆる「私選弁護人」と思われます。

私選弁護人とは、被疑者(被告人)等と弁護士が「委任契約」を締結し、弁護士が被疑者(被告人)の弁護人に就任する場合を指します。

国選弁護人は、裁判所が、当該被疑者(被告人)の弁護人を選任する場合を言います。

一般的に、「私選」の方が弁護士費用は高いと言われています。委任契約の内容次第というところですが・・・。

国選弁護人」の場合は、被疑者(被告人)に弁護士費用の負担がないと思われている方も多いと思いますが、実はそういうわけでもありません

国選弁護人の場合は、最後の判決時に弁護士費用を被告人に負担させるかどうかを裁判所が判断します。費用負担を命じられた場合には、被告人が費用を負担することになるのです。


ドラマ「HERO」第2話では、同じ強制わいせつ事案での「国選弁護人」と「私選弁護人」との差を「被疑者の格差社会」といって事務官たちが話していましたが、国選弁護人でも、熱い気持ちをもって活動している弁護士もいます。

「HERO」で出てきた国選弁護人は接見中に居眠りをしていましたが(笑)、さすがにそんな国選弁護人はいないはずです。

ドラマを観て、ちょっと酷い・・・なんて思ってしまいました(笑)。


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2014.07.22

民法772条問題(1)

民法772条では、妻が婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定し、

婚姻成立の日から200日経過後または婚姻解消から300日以内に懐胎した

子は、婚姻中に懐胎したものと推定すると定めています。

 

 

この条文によって、子は、父の子であることを確定し、安定的な身分関係を築くことができます。

父は、子が自分の子ではないということを裁判所で裁判をしなければならず、父親であることを否定する方法が制限されます。

 

 

民法772条の条文があることによって出生届が出せない、戸籍に記載されていない子がいることが問題になっています。

 

 

これは、出生届に父母を記載する際、父が血縁関係にある父ではなく、民法772条により、離婚した前の夫を父と記載しなければならず、無戸籍を避けるためには、離婚した前の夫の名を書いて届出して受理された後、裁判手続をとる必要がありました。

前夫を相手としなければならない裁判のため、出生届の提出自体を躊躇され、

子が戸籍に記載されないといった状態になっていました。

 

 

次回に続く

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2014.07.18

婚姻費用の請求とは

 夫婦が別居している時に、収入が多い方が少ない方に

支払うものとして婚姻費用というものがあります。
 
 
婚姻費用は、民法の扶助義務を根拠に認められるものです。
親族間の扶養には、「生活保持義務」と「生活扶助義務」という
ものがあります。
 
 
生活保持義務は、自分の生活を保持するのと同程度の生活を
被扶養者にも保持させる義務です。
生活扶助義務は、自分の生活を犠牲にしない限度で被扶養者の
最低限度の生活扶助をおこなうというものです。
 
 
婚姻費用、養育費共に生活保持義務が前提となっています。
 
 
婚姻費用、養育費等の算定にあたり、裁判所では算定表をもちいる
ことがあります。
 
 
インターネットでも検索すると、簡単に算定表がでてくるため
相談にいらっしゃる方も相談前に算定表から婚姻費用や養育費の
金額を想定されていることも最近では多くあります。
 
 
しかし、算定表からでは、算定ができない時もありますし、
算定表が前提としている内容を知らないと、算定表の金額以外に
自分が何を主張することができるのかわからないこともあります
ので、ご注意ください。
 
 
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2014.07.18

法律上の父親 と 血縁上の父親

昨日(平成26年7月17日)、「DNA鑑定で血縁関係がないことが判明しても、法律上の父子関係は取り消せない」という最高裁判決が出ました。

まだ判決書に目を通したわけではないので、報道による情報が前提とはなりますが、最高裁は、「夫婦が別居し、子どもが妻に育てられている事情があっても、法律上の父子関係は取り消せない」と判断したのです。

特に、訴訟で争われた事案は、「子がすでに血縁上の父と同居している」事案ですが、それでも、最高裁は、「子の身分の法的安定を保つ必要はなくならず」民法772条(嫡出推定)の規定が適用されると判断しました。

この判決は、5人の裁判官のうち「法律上の父と子の父子関係は取り消せない」と述べた裁判官が3人。残り2人の裁判官は反対意見を述べています。

このことからみても、「ぎりぎりの判決」と言えるのではないでしょうか。多数意見を述べた裁判官のうちの2人(及び反対意見を述べた2人の計4人)は、立法の課題に言及したことからも、裁判官たちがこの結論をそのままよしとしているわけではないことも窺われます。


現在の民法制定時にはなかった「DNA鑑定」の重み。これが裁判官たちはもちろんのこと、多くの人たちに重くのしかかっているように感じました。

この最高裁判決に「違和感」を感じられた方がおられたら、その理由の一つが「DNA鑑定」という科学技術の進歩と民法の規定の乖離にあると思います。

最高裁の多数意見が述べる理由である「子の身分の法的安定性」。漠然とした言葉ではありますが、民法722条が願うこの「子の身分の法的安定」は決して軽視できません。


DNA鑑定次第でいつでも親子関係が否定されるということになれば、子どもがずっと「お父さん」と思っていた男性が父でなくなるということにも成り得るということです。

子どもにとっては人生の土台が失われたような感覚になるかもしれません。

このような事案で間に挟まれる子は、多くの場合未成年者です。まだまだ「DNA」という事自体をしっかり理解できない年頃の子も多くいます。


多くのケースを考えた上で、最高裁が出した結論が今回の判決ということなのでしょう。

今回問題となった事案では、すでに子どもが血縁上の父親と生活している状況でした。このような場合であれば「法律上の父との父子関係は取り消すことができても良いのではないか」とも思えるのも事実です。

ただ、一つ一つの事件に沿って判断できればそれがいいのかもしれませんが、それもまた「子の身分の法的安定」を欠くことになります。「裁判してみなければ誰の子になるかわからない」ということが好ましい話ではないことは確かです。


法律上の父親の想い、血縁上の父親の想い、母親の想い、それぞれがそれぞれに思うところがあるでしょうが、当事者はもう一人いるのです。子どもです。

今回、法を司る裁判所である「最高裁」の裁判官たちは立法の課題にも言及しました。


両親の事情がどうであれ生まれてくれた子どものことを一番に考える法的整備が、速やかになされることを願っています。

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